3つの夏バテと食養生のおはなし

お盆が過ぎて8月もいよいよ折り返しですね。
残暑お見舞い申し上げます。

24節気で暑さがおさまるという意味の「処暑」
朝晩少しずつ涼しくなってきて、夜には虫の声も聞こえてきて初秋の息遣いを感じる頃ですが、夏の暑さと疲れから体調を崩しやすくなる時期でもあります。夏のお疲れ出ていませんか?
食欲不振、カラダの重だるさ、疲労感や立ちくらみ、イライラ…など夏バテによる症状はさまざまあり、東洋医学では夏バテには3つのタイプがあるとされます。

・夏になると元気が出なくて食欲も減退してしまうー
・暑さで脱水のような症状があり、疲労感&イライラもするー
・夏は冷たいものをとり過ぎてしまい、おなかがいたくなるー


ご自身のお悩み症状はいかがでしょうか?
今年もきびしい残暑の日々がまだしばらく続きそうです。これからしばらく暑さも続きそうです。まずはご自身の症状や疲れの原因を知るところからはじめていきましょう。
それぞれのタイプにおすすめの食材もご紹介いたしますので、続く厳しい残暑の養生のご参考にしていただけましたら嬉しいです。

「気虚」タイプ

暑さによる、気(体を動かすエネルギー)の消耗が大きな原因
元気が出ない・体がだるいなどの症状に加えて夏風邪を引きやすく、食欲も減退してしまうために栄養不足となりさらに気が不足してしまう…

気を補うおすすめの食材
 ・やまいも ・かぼちゃ ・さやいんげん ・鶏卵 ・ウナギ

※うなぎは脾胃の働きを活性化して、気力や体力を増強する働きがあるスタミナ源です。気の不足による夏バテに最適の食材!
 体を温めて血行を良くし、疲労を回復してくれる効果があります。
 五臓を養い疲労回復に効果的な食材の鶏卵と一緒に「うなぎの卵とじ」はいかがでしょうか?さらに気を補い胃もたれや食欲増進の効果のある三つ葉や、殺菌作用のある山椒をふりかければさらに最強です!

「陰虚」タイプ

汗をかいて体内の水分(冷却水)を大量に失い、脱水にちかい状態を起こしている
汗と一緒にミネラル分もカラダの外に放出してしまうため、ミネラル分が大量に失われ疲労感やだるさ、イライラを感じるようになる…

体液を補うおすすめの食材
 ・おくら ・かぶ ・白きくらげ ・ほうれん草

※体液を補い体を潤す作用のあるオクラと疲労回復や消化促進の効果のある納豆を組み合わせた最強ネバネバ噌汁は夏バテ解消にうってつけの夏のおすすめスープです!
 ここにさらにー豆乳(お味噌汁1杯に大さじ0.5〜1杯分くらい)お好みで加えていただくことで、カラダの中の熱を冷ましてくれる効果も期待できます。

「湿邪」タイプ

冷たい飲みものや食べもののとり過ぎで胃腸が冷えて消化機能が低下していることが原因
余分な水分が胃に停滞することで消化不良 、腹痛や下痢などの症状をおこす…

水分代謝を高めるおすすめの食材
 ・アスパラガス ・きゅうり ・とうがん ・とうもろこし ・なす ・すいか

新鮮な野菜や果物、海藻類などで汗とともに失われがちなミネラルを補充するように気をつけてください。唐辛子やにんにくなどの香辛料は胃液の分泌を促進して食欲を増進する働きがあり、豚肉やうなぎなどの糖質をすみやかにエネルギーに変えてスタミナを増強してくれるビタミンB1の豊富な食材や、疲労物質が身体に溜まるのを防いでくれる酸味食材を組み合わせることでさらにその働きがパワーアップします!

残りの夏もどうぞお元気にお過ごしくださいませー